4.関係重視 VS 利益重視
取引先の対する総合的姿勢が決まっても、ひとつひとつの取引交渉においては、そこで求める関係と、結果のバランスに応じて、適切な交渉スタイルがある。
相手のとの関係より、目先の利益が重要である場合、また、目先の利益より、相手との関係が重要である場合、さらにいずれも重要である場合などでスタイルは違ってくる。
同じ取引先との交渉でも、そのシチュエーションによって変化するものである。従って、その取引先に対する基本姿勢という大枠の中でも、その時の事情に合った交渉スタイルを選び、対応しなければならない。
通常、交渉においていは、WIN/WINがよく提唱されているがシチュエーションによってはWIN/WINの目標が必ずしも現実的でない場合がある。どうしても、取引先の要求に対応できない場合や、その契約条件では無条件で労力や時間を費やすわけにいかない場合などの状況が考えられる。
また、経験の浅い交渉者の場合、WIN/WINのつもりでも、実は自社の利益を削ってしまっていることに気づかないこともある。(実は
LOSE/WIN になっている。)
従って、具体的な条件を出し合う取引交渉の場合では、必ずしもWIN/WINのみが目標ではないことを知っておこう。
交渉を取り巻く状況を分析し、「戦略的リレーションシップ・グリッド」の6つのスタイルを状況に応じて用いることで、適切な交渉スタイルが剪定できる。
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