同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した四人の少年少女。
雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き調査を始めた。
―そしていま、浅川は一本のビデオテープを手にしている。
少年たちは、これを見た一週間後に死亡している。
浅川は、震える手でビデオをデッキに送り込む。
期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。
静かにビデオが始まった…。
恐怖とともに、未知なる世界へと導くホラー小説の金字塔。
今さらなのだが、「リング」である。
まだ読んでない方は是非、今すぐに読んで欲しい。
一本のビデオテープを観た四人の少年少女が、同日同時刻に死亡した。
この忌まわしいビデオの中には、一体どんなメッセージが…!?
恐怖とともに、未知なる世界へと導くオカルト・ホラー。
「リング」を読んだら続編の「らせん」、「ループ」、「バースデイ」の順に全作品を読まれることを強くお勧めします。
「リング」⇒「らせん」⇒「ループ」⇒「バースデイ」
少年少女たちが、なぜ死んだのかという謎解きよりは、1週間という限られた時間の中で、生き延びるための手段を見つけ出さなければならないという緊迫感が読者に言い知れぬ緊張を与える。
これだけでは単なるホラー小説として片付けられたかもしれない。
しかし、本当の恐怖は物語の終盤に差し掛かるにつれて、増大していく。
どこまでも限りなく続く、逃れられない恐怖を描いたホラー小説である。
四人の少年少女たちの謎の突然死に始まるこの作品で鈴木光司が見せてくれたのは、従来のオーソドックスなホラー小説にありがちな単なる戦慄・不安・緊張感・嫌悪といった感情だけではなく、斬新な概念の恐怖と、彼自身の才能の眩い輝きだ。
ホラー好きでなくとも絶対対楽しめますよ。
「ループ」や「バースデイ」の構想が有ったうえでの「リング」だったのだろうか?
もし、そうだとしたら鈴木光司は天才だ。
何はともあれ、今すぐに購入して、即、徹夜しよう。
これを読まずに死ねないね。
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