2011年3月26日土曜日

大震災で変わった僕の意識(大震災に備えて)

今回の大震災で僕たちの意識は変わった。

僕自身の中で変わった意識は次のようだ。


1)生きているだけでよしとする。

多少の不便や、不成功などは気にしない。

生きている、それだけでよい。

あとはなんとか、なる。




2)家族が全員、そろって夕食を食べられるという幸せ

今回の震災にあわれた方で、「自分ひとりが助かっても・・・・・」という人がいた。

その気持ちはわかる。

たまたま、自分だけ高台にほうに荷物を運んでいるときに津波がきて、自分以外の家族全員が亡くなられた方のインタビューで言われていた。

僕も、自分のことを考えると、自分以外の家族全員が行方不明、あるいは亡くなったということを考えると、その先、何を希望に生きていけばいいか、絶望におそわれるだろう。

それでも、生きのこった方々は、その後も「生きる」ことが「必要」なのだ。

悲しさと絶望に襲われていたとしても、生き残った自分は、家族のためにも生きる「必要」があるのだ。




3)日常は一瞬で非日常に変わる

5分間の地震で、今までの日常があっという間に文字通り瓦礫の山に一瞬にして変わることもある。

地震の多い日本国では、日常から非日常に変わることが、実は「日常」なのだ。




4)一瞬、一瞬を大切に生きる

平和でヌクヌクしていることが、わずか、たったの5分で、惨状に変わってしまう。

だから、一瞬一瞬を充実させながら生きていく。



5)生きのこるための対策を練っておく

懐中電灯、非常食、地震の時の身を守る方法、情報の入手経路の確保、普段から震災に備えておくことが大事。



6)それでも、なお、僕は生き残る自信がない

マグニチュード9クラスの地震が東京直下で起きたら、僕は確実に生き残る自信がない。

問題は、地震が発生した時に、どこにいるか、だ。

地下鉄に乗っている時、地下街などに居た時なら、まず、アウトだろう。

耐震構造になっていないビルに、たまたま食事にいったとか。

僕は普段、中央線で国立から東京まで通勤している。

中央線のなかでも、あの「御茶ノ水駅」に停まっている時に大地震が起きたら、多分、電車は線路のわきのお堀に落ちるだろう。

御茶ノ水の駅に電車が停まると、窓から見えるお堀(神田川?)を見ながら、ここで大地震が来たら、終わるな、と、毎日、そう思いながら通勤している。

地震そのもので生きのこったとしても、その後の火災、津波、原発のメルトダウン、暴動(これはかなり発生率が少ないだろうと、今回の震災を見ながら思ったが)、諸々の余波が、また危ない。




7)アルバムは耐火金庫にしまっておく、また、非常袋に入れ、いつでも持ち出せるようにする。

津波で全てを失っても、家族が写っている写真だけは残った方がしみじみと「良かった」と言っていた。

また、今回の復興では「瓦礫」はそのままブルトーザー等で撤去されるが、アルバムがもし見つかった場合は、それは保管するように対応するそうだ。

家族の写真は最も貴重な「財産」である。

万が一、不幸にも自分以外の家族全員が亡くなったしまった時、もし、写真が無かったら、家族の顔は、記憶の中だけになってしまう。



8)携帯電話を止めて、スマートフォンにする。あるいはせめてワンセグの入る携帯電話にする。

今回の地震で(東京で)最も困ったのは情報が入ってこないことだった。

特に携帯電話は使えない。

ところがスマートフォンなどではインターネットが使えたし、ワンセグでテレビも見られた。

携帯用の小さなラジオもいつもかばんに入れておく、あるいは背広のポケットに入れておくのも手だ。



9)原発の安全神話は崩れた

「地震には強い」と言われた日本の原発も今回のような大地震では大事故につながる。

原発に限らず、日本の「安全システム」そのものが崩れた。

高さ10mの津波に備えて作られた防波堤でもそれを超える津波が発生して、今回の惨状につながった。

「自然の脅威」は常に人間の「想定」を超えてやってくる。

よく「この建物は関東大震災クラスの地震が来ても大丈夫です」という説明を聞くが、関東大震災「以上」の地震がきたら、逆に、アウトということだ。

「震度7にも耐えられます」ということは「震度8」では駄目だということだ。

なす術がない。



10)タフな精神力と体力が最後はものを言う

津波に遭われた方の中で、ビルの屋上の鉄骨にしがみついて津波をしのいだ、という方がいらっしゃった。

その間、何度か、頭の上まで波が来たそうだ。

寒さが続く瓦礫の下で1週間、耐えて生き延びられた80歳のおばあちゃんがいた。

「あきらめない」という精神力とそれを支える体力が大事だ。


まだまだ、人間の予想を超えた事態が続く日本だが、それぞれが得た教訓をもとに、これからも生き延びていこう。

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