「伝えよう」としても「伝わらない」。
「伝える」のではなく、「伝わる」のが正解だ!
各企業で大問題になっている技術伝達の本質を明らかにし、解決法を示す。
わかる」とはどういうことか、から始まって、身につけるべき知識や、記録の付け方まで著者の知的生産の技術を一挙公開!
「伝わらないのはなぜ」と悩む人、必読。
元々、この作者は「失敗学」の権威で、様々な事故の分析なんかをやっている人ですが、団塊の世代の技術を如何に若者に伝えるかを解いた1冊。
「技術を伝える」ということは、技術を相手に「わからせる」ということですが、面白いのは、それは基本的に無理、相手が「わかろう」とする状態になっていない「わかる」ことは出来ないというのです。
いきなり不意をつかれた感じですが、そのために、相手が分かろうとする状態に持っていくことを、様々な見地から説明しています。
・受け入れの素地を相手に作る(基本的な知識を身につけさせる=基本的なテンプレートをインプットする)
・守・破・離が重要(最初は、言われたことを守り、次にそれを破ってみて、言われたことの正しさと間違いを知り、最後にそこを離れることで、自分流の技術となる)
・全体を見せてから、部分を見せる
・伝えるには、文字と、画像、音等の的確な組み合わせが必要
etc...etc...
私は、山本五十六の
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」
という言葉を思い出してしまいました。
さらには、常日頃のコミュニケーションが重要であることや、伝えずに消えた方がよい技術もあること、伝わっていく過程で技術や情報が劣化していくことで、失敗や事故が起こること、技術をわかる、身につけるには「失敗体験」も重要であると言っています。
わかること以上に、伝えるってことは難しいんだなあと思いましたが、同時にすごく面白くも感じました。
「技術の伝達」をテーマにしていますが、そのじつ、もっと広い意味での「知識の伝達」を扱っています。
なので、ここに書かれていることは技術に限定されることなく、教育の現場や広告のようなものに至るまで、あらゆる伝達の場所で使えると思います。
最も興味深いのは、技術を含めた知識は、 「伝えるもの」ではなく「伝わるもの」としている点です。
これをベースに説いている独特の「伝達論」は、一読の価値があります。
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