「仕事ばかりだと仕事に必要な能力が身につかない」
「好きなことと向いていることは違う」
「チャンスは親しくない人からやってくる」――
いまの働き方は見直すべきだとわかっていても、毎日が忙しくてゆっくりと考える暇もない私たち。
けれども自分らしいキャリアを求めるかぎり、進路に思い悩む節目は必ずやってくる。
そんなときに役立つ44の大切なヒントを本書は紹介する。
「ワークライフはバランスではない」
「就職は業界ではなく会社で選べ」
「キャリアは目標ではなく習慣でつくられる」。
常識を覆すキャリアメッセージ。
【巷にあふれる常識を覆す44個のキャリアメッセージ】
人生で大切なことは2つ以上ある。
お金を大切にしてはじめて精神的豊かさが手に入る。
遊ぶ能力が低いと仕事も楽しめない。
仕事選びや会社選びと同じくらい場所選びは重要。
目標を達成することがよいとはかぎらない。
転職するたびに人脈をふやす人と失う人がいる etc.
常識を覆すキャリアメッセージ。
本書は2つの観点から読むことができます。
先ずは「自分のキャリアをどのようにして磨いていくか」であり、もう一つは「組織という環境の中でどのようにしてキャリアを形成させていくか」ということです。
若い時に読んでいれば前者の視点で読んだと思いますが、「納得できない」「理解できない」といった疑問符がついたかも知れません。
この年齢になったからこそ「その通り」と思えるものも多いと思います。
後者の視点から本書を読んだ私は、モチベーションを上げるためのキーワードとして「キャリア」が使えるなと感じました。
また「人を育てる上で重要なのは(中略)育ちやすい環境を用意すること」「経験から学べないのは働く姿勢が悪いから」など示唆にとんだ考え方に、現状の中で気付かずにいた、あるいは雰囲気は感じていたけれど言葉にできずにいた要点を見いだすことができました。
日々の雑務に追われてキャリアの「節目」すら認識しずらい現代の私達にとって、ターニングポイントで人生の主導権を自らの手に取り戻すことが重要と説く。
その際に参考となる44のポイント集。
あくまでも「自律」による自分らしさを探求し、自分の経験を自分で振り返って「持論アプローチ」を行うと共に、実は毎日の積み重ねがキャリアを形成していく。
そんな一見当たり前のことを改めて気付かせてくれる数々のヒントがちりばめられている。
平易で読みやすく、多くの気づきをもらえる。
本書の中身を紹介するのは野暮なので、「おわりに」から引用。
自分の経験から学ぶのはキャリア形成に大事。
以下のような「悪い働く姿勢」があったら、要注意!
'@なんでも他人のせいにする「受身タイプ」
'Aやみくもに走り続けるばかりで反省をしない「精神論タイプ」
'B検証をしない「やりっぱなしタイプ」
'C学びのレベルの低い「歪んだ持論タイプ」
'Dうすうすわかっているのに変ろうとしない「頑固タイプ」】
このような上司がいたらさっさとその下を去ろう!
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