2011年12月21日水曜日

自分を磨く方法●誇りを持つ

その国では、占領した国の高官を逮捕してとらえると、城壁を磨く仕事をさせていた。

それは危険で、もっとも下級の者のする仕事とされていたからだ。

壁を磨く者たちの顔には、「なんで俺たちがこんなことをしなければならないのか」という不満と羞恥と絶望が、ありありと浮かんだ。


ある日のこと、その国の王様の目に、実に楽しそうに城壁を磨く若者の姿が映った。

気高くさえ見えた。

それは占領した隣の王子だった。


やがて、子どものいなかった王様は、その王子に王位を譲り、いつしか、城壁を磨く仕事は、選ばれた者にのみ許される高貴な仕事となった。

王子と他の高官たちとの違いは何か?

それが、自分自身に誇りを持つ者とそうでない者の違いだ。

自分に誇りが持てないとき、人は、自分がやっていること、持っているもの、関わる人々によって、それを得ようとする。

すでに自分に誇りを持っている人は、自分がやっていること、持っているもの、関わる人々を誇り高いものにする。


では、王子ではない私たちは、どうすれば誇りを持つことができるのか?

自分に恥じることをしないこと、そしてすでに十分に成功した自分が自ら選んで、この仕事をしている、という立場で物事にあたることだ。

その仕事から価値を得ようとするのではなく、すでに十分に価値ある自分が、その仕事に価値を与えている、ということを忘れないようにするのだ。


これは自己暗示ではない。事実だからだ。

0 件のコメント: